先日、かわいらしいカエルの人形をいただきました。実は、私は以前「カエル先生」と患者様に呼ばれていたことがあって、カエルには思い入れがあります。
私が医師になって1カ月、当時消化器内科を研修させていただいていたのですが、末期膵臓癌の患者様を担当させていただきました。朝には会話をしていた方だったのですが、ある日急変で永眠となってしまいました。
初めて担当患者さんの死を経験し、自分の無力感を痛感していた私に、ある方が「はい、これあげる」といって、小さなカエルの人形(キーホルダー)をくれました。私がキョトンとしていると、「これ、患者様が無事に“カエル”おまじないよ」と説明してくれました。落ち込んでいた私はこの言葉に大変救われ、しばらく聴診器にそのカエルの人形をつけていたのです。それで、ついたあだ名が“カエル先生”となったのでした。
今回の人形を見て、久しぶりにこのことを思い出しました。今回の開院のタイミングで再会できたのも何かの縁です。皆様が無事にカエルクリニックになりますように。